ハイスクール!奇面組 著:新沢基栄(集英社)



今回はこの漫画。
まあーなんですな。
20年経ってるんですね。
普通に年を取ってるとして40才前後!?
うひゃ〜時の流れが……なんて言っていたら少年ガンガンで2年前から「フラッシュ!奇面組」として復活するとは……いやはや。
20年近く経っていても笑えるって言うのは……すごいわ。

それにしても最終巻は泣ける。
あの賛否両論のあるラスト……ではなくて。
そのちょっと前の零くんのノート。
今回はそれを抜粋。

 どこか遠くで
 子どもたちの笑うこえがする。
 とても楽しそうだ。
 きっとなにかいいことが
 あったのだろう。

 人はだれでも みんな
 なくのはきらいだし
 それをみるのも きらいだ。
 だからできるだけ人前では
 笑っていたいものだ。

 わたしは バカ
 だから 今まで
 いろんな人に
 迷惑をかけて
 きたし
 いろんな人に
 世話になってきた

 今となっては
 遅すぎるが
 とても
 ありがたいと
 思っています

 もう昔のように
 みんなの顔を
 見ることが できなく
 なると思うと
 とても悲しく
 なります

 でも
 短い時間だったけど
 いろんな人たちに会えて
 本当に楽しかった

 今まで 迷惑かけっぱなしで
 すみませんでした
 最後にひと言 ありがとうと
 いわせてください

これがね……泣けるんだよ。
これ、さだまさしさんの歌声で歌われてごらん。
泣けるって!

それにしても連載終了から20年近く経ってもいまだにファンサイトがたくさんあるって事もすばらしい作品である証明だと思います。

「3年奇面組」の時には「個性をもっと大事に」というメッセージ性があったりしまして、たんなるギャグ、コメディー漫画と侮れない作品だと思います。

それにね……これを言うと笑われるかもしれませんけどね……。
奇面組はね……愛の漫画だと思うんですよ。
ハイそこ笑わない。
愛って言ってもですよ……零くんと唯ちゃんがどーとか豪くんと千絵ちゃんがどーとかではなくて。
愛情って言うんでしょうか、人間愛って言うんでしょうか。
例えば父・一堂啄石の零くんに対する深い愛情(どれだけ落第しようが迷惑かけようが仲良く暮らしている)や伊狩先生による奇面組生徒たちへの愛情……。
そして奇面組リーダー、一堂零の他者に対する愛情……。
深すぎるわ、愛。

それにしても雪中路まみ……ねえ。
あの……私ねえ……中島みゆきさんのラジオを聞いても動じなかったんだけど……変体かい?(笑)