「この洞窟に今から入ってもらう」
(何?この洞窟……)
「この洞窟は真実に気付く洞窟と言われておる。」
「気付く?」
 真実がある、とかじゃなくて?
「ああ、この洞窟は入った者によって姿を変える洞窟だ。邪悪な心で入ったならば……。」
 ならば?
「どうなるかはわからん。それでも入ってみるか?」
「もちろん。」
 あなたに信じてもらいたいし。
「わかった。ではまずそちらの女から入ってもらおう。」


 え?
「一人ずつなの?」
「もちろん。」
(……エアさんを先には行かせられないな。)
 わた
「わかりました。」
 エ、エアさん、大丈夫なんですか?
「大丈夫。私は強いから。」
「では言ってこい。中に何があっても……逃げるでない。」

次のページへ
前のページへ
小説目次へ