「へえ〜そんなことがあったんですか。」
編集室で根田の話を聞いていた関月が微笑んでいる。
「なるほど……あの事件の裏には根田さんが暗躍してたんですか。」
同じく根田の話を聞いていた蓑岡が軽い声を出した。
「お前なあ。」
根田は疲れたような声を出した。
「なんで暗躍なんだよ。」
「だってですよ。あの2人の結婚で日本の経済は……。」
「あ〜わかったわかった。」
根田はうんざりな顔になった。
「まったく……。」
「ところで根田さん。」
関月がまた話に入ってきた。
「ん?なんだ?」
「根田さん自身はどうなんですか?」
「俺?俺は……相手いないしなぁ。ま、しばらくは一人だな。そのうち結婚はしたいけど。」
「そう……なんですか♪」
「お前なんか嬉しそうだな。」
「ひょっとして関月さん、根田さんのこと好きなんじゃ〜。」
「な、何言ってるんですか!?」
関月は明らかに慌てている。
「はあ。」
根田はため息をついた。
「あれ、根田さん。嫌なんですか?」
「ん?もういいよ。恋愛とかはもう勘弁してくれよ。」
「は、はあ……。」
関月は少し残念そうな声になった。
「もう恋愛話ばっかりで……他になんかないか?」
「あ、そう言えば根田さん。」
「なんだ、蓑岡?」
「逢坂が……。」
「あ、逢坂さん?」
関月が声を出した。
「……逢坂?」
根田が恐る恐る関月が見てるほうを向くと
「根田さん?締めきり……いつでしたっけ?」
逢坂が明らかに怒っていた。
「……スマンっ!逢坂っ!」
そう言うと根田は慌てて編集室を出ていった。
ひとまずの、終わり♪
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