魔女とリゥルは城の地下室にいた。隣は倉庫と地下牢になっている。その部屋には何か魔方陣のような模様が床に書かれていた。
「ここは……。」
リゥルはその部屋の空気に戸惑っている。
「おや、あんたこの部屋に入った事無かったっけ?」
魔女はそんなリゥルの様子に気づいたのか得意げに言い始めた。
「ここはね。みてのとおり魔方陣があるんだよ。」
そう魔女が言うと慌ててリゥルは姿勢を正した。
「なにもそんなに緊張する事ないよ。」
そう言うと魔女はリゥルの腕をつかみ、引っ張った。
「ほら何ボーッとしてんだい。こっちにおいでよ。」
リゥルはあっという間に魔方陣の真中に立たされていた。
「あの……これは……。」
「安心しな、そんなに時間かかんないから。」
「これは……何を。」
リゥルは完全に戸惑っている。
「私は口下手なもんでね。ちょっと夢を見ておくれ。」
魔女はそう言うと何やら呪文の詠唱を始めた。
「ええっ?ええっ?えええっ?」
そこでリゥルの意識は途切れた。
リゥルはその場に崩れ落ちた。
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