森の中、洞窟の入り口。
 一組の男女が目をつぶっていた。
「こりゃい、そろそろ起きろ。」

 ……ん?

 ……ん?
「やっと起きたか。そのぶんじゃあ合格のようだな。」
 合格ってことは……信じてくれるの?
「ああ。」
 「本当ですか!」
「そんな大きな声出さなくともいいだろう。」

 これで森で野宿するのも……大丈夫ですね、エアさん。
「う、うん……。」
 ?

 「ところでお前ら。」
 何?
「中でいったい何を見たのだ?」
 えっ……それは……。
「エアさん……。」
「ふむ……。ならばわしがおらんほうがいいかな。」
 いや、別にその……。
「……では、少しの間お願いします。」
(え〜〜〜〜〜!!!!!!!!!)

「では、少しの間……。」
 そう言うと魔法使いは姿を消した。

(……え〜い、こうなったら正直に言おう!)

 エ
「サケウス。」
 は、はい。
「まず……私の話から聞いてくれるかな。」
 え、ええ。
「あのさ……洞窟の中でさ……私……ゲファンの結婚式でさ。」
 ええっ?
「正直に言うと……私ゲファンの事好きだったんだ。」
 ……はい。
「でも、今は……サケウスのことが好きです。」
 ……は、はい!
「……それって……つまり……。」
 ……私も、エアさんのことが好きですっ。
 ええっ!?


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